くるくる回る1歳半児が健常児だった体験談|発達障害じゃなかった!

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この記事は発達障害児の保育経験があり、社会福祉主事任用資格を保持した保育士が執筆しています。

こんにちは、現役保育士です。

実は私の園でも、くるくる回る1歳半児がいました。

とはいえ、その子はそれ以外に発達障害の兆候はなく、健康な幼児でした。

でも実際、そのくるくる回る行動は、多くの保育士を驚かせたのも事実です。

今回は、私が体験した1歳半のくるくる回る子どもの保育について、

また、この行動をしていても健常児なのかどうかについて解説していきます。

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くるくる回る1歳半児が健常児だった体験談

このくるくる回る1歳半の子どもは、発達の遅れを全く感じさせない健康な子どもでした。

好奇心旺盛で、遊び好きで、とても活発な子でした。

しかし、この子のくるくる回る行動自体は、保育士や保護者の間でも噂になっているのを感じました。

ちなみこの行動の異常性に初めて気づいたのは、私がこの子の世話をするようになってから数週間後です。

その時は園庭でくるくる回っていたのですが、

【異常】と言えるほど熱心に回っていたのです。

例えば、音楽を聴きながら、あるいはおもちゃで遊びながらでも、永遠とくるくる回るのです。

私はそれを不思議に思い、

「早期発達障害の兆候ではないか」と考えました。

よく、「発達の遅れは気にしなくて良い」という言葉を耳にしますが、1歳半児のこういった行動は、放っておけば良いというわけではありません。

【日常生活】【おもちゃ遊び】を通して保護者の方が、子供の成長を正しい方向に導いてあげることも必要です。

下の記事では、私の園でも使用されてる発達を促す系のおもちゃを紹介してます。買わなくても良いので参考にしてください。↓

最初はコマを回すように体をくるくる回していましたが、おかしくなってしまうほど連続して何度も回ります。

私はとりあえず、この子が怪我をしないように、すぐに状況を収めようとしたのを覚えています。

そしてこの時の状況を主治医に伝えたところ、

その子はくるくる回ること以外に発達障害の兆候が見られないため、回ることそのものを過度に心配することはないとのこと。

しかし、それよりも、この子が他の子どもたちと遊んでいないことを心配されたのです。

私はできるだけ日頃から状況を観察し、体を回転させることだけでなく、

本当に他の活動に参加できているのかどうかを確認するように言われました。

くるくる回る1歳半児は本当に健常児?

幸い、ウィスコンシン大学マディソン校の研究者が2014年に行った研究によると、

この年齢の子どもにとって、くるくる回ることは完全に自然で正常な行動である。

とのこと。

執拗にくるくる回る子どもの中には、他の根本的な問題がある場合もありますが、ほとんどの場合、それは単に環境や自分の体を探索するための行動なのです。

ちなみに本研究では、1歳から4歳までの子供の大多数が、回転することに喜びを感じていると報告していることがわかりました。

また、「不随意回転」(意識せずに回転してしまうこと)についても、大多数が報告しています。

これらの結果は、決定的なものではありませんが、くるくる回る行動に対しては必ずしも心配をする必要はないということです。

とはいえ、回転自体は問題なかったものの、他の子どもたちと遊ばないなど、他の部分の発達が不十分であることを先生は心配されていました。

つまり、その子にとって重要だったのは、子ども時代の基本的なスキルや経験を学ばせることであり、くるくる回る楽しみを取り除いたりすることではありません。

ちなみにくるくる回る行動自体は2歳になっても続きました。

そして時には何時間も続くこともありました。

また、回転は特定の状況や感情とは無関係のようで、遊んでいる場合もあれば、不安や不快感で回転することもあるようです。

1歳半児がくるくる回るのはなぜ?

くるくる回る行動は、発達の遅れにつながることもありますが、健康なお子さんにも見られる傾向があります。

くるくる回る行動は、五感を刺激しながら、

  • 空間認識能力、
  • 身体認識能力、
  • 運動能力

を発達させることもできるのです。

それに身体的な利点に加えて、心理的な利点もあり得ます。

くるくる回ることで常に動いているという状態は、

子どもが喜びや興奮、不安などを表現するのに役立ちます。

また、心地よさや親しみを感じることもできます。

くるくる回る行動は、医学的なものから環境的なものまで、さまざまな原因が考えられます。

医学的な側面では、

  • 感覚の問題、
  • 神経学的な障害、
  • あるいは食物アレルギー

を示している可能性があります。

環境面では、

  • 疲れがたまっていたり、
  • 刺激が強かったり、
  • 不安を感じている

ときなどに見られることがあります。

また、くるくる回る行動は、子どもが自分の体や周りの世界を探索する際のエネルギーの発散として機能することもあります。

くるくる回る1歳半児が発達障害じゃなかった話

1歳半児がぐるぐる回るのを見ると心配になりますが、ほとんどの場合、心配することはありません。

私の経験では、私が担当した1歳半の子どもは、環境と自分の体を探索するために、年齢相応の正常な行動をしていただけです。

この時点で、私はその子を専門医のところに連れて行きましたが、慎重に観察した結果、専門医は、楽しんで回転しているだけだという結論に達しました。

先生の見解では、娘の発達に遅れがあるわけではなく、回転自体は完全に正常であるとのことでした。

まとめ

回転は、場合によっては根本的な問題の兆候であることもありますが、一般的には1歳半児にとって自然で完全に正常な行動です。

もし、お子さんの回転癖が気になるようでしたら、専門家に相談し、詳しく調べてもらうのが一番です。

ちなみに、私が経験した1歳半の子供のくるくる回る行動に対応した経験は、私にとっては良い勉強になりました。

今後もその1歳半児の様子(現在2歳2か月)を見守り続けたいと思います。

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