こんにちは、現役保育士です。
3歳くらいの子どもたちは、言葉を理解するようになると、単語やフレーズを繰り返すようになることがあります。
最初は面白くてかわいいと思うかもしれませんが、発達障害や言葉の遅れが原因の場合もあります。
⇒軽度の知的障害を抱えた３歳児の特徴９つ｜ボーダーラインはどこから？
この記事では、3歳児が同じ言葉を繰り返すのは発達障害なのか、言葉の遅れが原因なのかについてご紹介します。
その答えは以下の通りです。
もくじ
３歳児が同じ言葉を繰り返すのは発達障害？
子ども一人ひとり異なり、言葉の発達のレベルも異なるため、発達障害かどうかを判断するのは難しいものです。
自閉症などの発達障害では、同じ単語やフレーズを何度も繰り返すことがあります。
⇒自閉症児が同じ言葉を繰り返すときの対応方法｜何度も言うのはなぜ？
繰り返しが一定期間以上続き、人との交流が難しいなど他の症状も伴う場合は、発達障害を専門とする医師やセラピストの診察を受けることをお勧めします。
ただし、子どもの言葉の繰り返しが発達障害とみなされるには、言語障害の頻度と期間の両方を考慮する必要があります。
しかし、言葉の繰り返しがあるからといって、必ず障害があるわけではないことに注意が必要です。
実際、多くの3歳児が、発達の一環として同じ言葉を繰り返しています。
⇒健常児でも手をひらひらする？｜逆さバイバイと発達障害の関係とは？
同じ言葉を繰り返す３歳児は発達障害じゃない？
実は、私が勤務している保育園の２歳～３歳児クラスにも同じ言葉を繰り返す子がいました。
その子が同じフレーズを繰り返すようになったとき、正直混乱しました。
私は少し心配になり、なぜこのようなことをするのか、その原因を突き止めなければと思いました。
知り合いの小児科医に相談し、いろいろ調べてみると、このような繰り返しの言葉は3歳前後の子どもには普通であり、発達の遅れを示すものではないことがわかりました。
これは通常「エコラリア」と呼ばれるもので、喃語に似ています。
これは、子どもにとって言語能力の練習になり、実は有益なことなのです。
⇒【自閉症の話せない確率】どのくらいの割合で言葉が出ないのか？
同じ言葉を繰り返す３歳児への対応
私は保育士として、その３歳児の行動のを理解した上で、どう対処するかを考えなければなりませんでした。
知り合いの小児科医に相談したところ、その子に会話や返答のやり方を見せることを勧められました。
そうすることで、意味のあるコミュニケーションの方法を子どもに教えることができるのです。
具体的には、絵や物を使って、正しい言葉の使い方を教えました。
また、一緒に簡単なゲームをして、その子が言葉に興味を持つように努めました。
⇒４歳で【発語なし】だった子供のその後｜言葉の遅れは追いつく？
同じ言葉を繰り返す３歳児の特徴
同じ言葉を繰り返す3歳児が、もし発達障害を抱えている場合は以下のような特徴があります。
- 他の子どもたちとうまく関われない
- 違うものに対しても同じ単語を使用する
- 言葉を繰り返さないと理解することが難しい
- 自然な会話ができない
- アイコンタクトができない
同じ言葉を繰り返す3歳児は、一般的に落ち着いていて、愛想が良い傾向があります。
それから、集中力がなく簡単な指示に従えないことも多く、自己表現が苦手な場合もあります。
⇒自閉症は一生喋らない？｜いつから話せるようになるのか？｜発語を促す方法
同じ言葉を繰り返すのは言葉の遅れが原因？
3歳児の単語やフレーズの繰り返しは、発達障害ではなく、言葉の遅れが原因である場合があります。
言葉の遅れは一般的で、同年齢の他の子供と同じように自分の考えや思いを表現できない場合に起こります。
お子さまに言葉の遅れの症状が見られる場合、専門家の助けを借りることが有効です。
言語聴覚士は、その子に合わせて行動計画を立ててくれることも多いです。
3歳児が言葉の発達に困難を感じていたり、極端な言葉の繰り返しが長期間続くようであれば、言葉の遅れの可能性も高まります。
このような場合は、専門医や治療家が介入して、お子さまが適切に自分を表現できるようにすることが推奨されます。
⇒【ブログ】自閉症に気づいたきっかけ｜最初の違和感は【目線】でした
まとめ
同じ言葉を繰り返す3歳の子どもが、発達障害なのか、言葉の遅れによるものなのかの判断は、慎重に検討する必要があります。
必要な支援を受けることで、お子さまの言葉の発達を最大限に引き出すことができます。