ADHD(注意欠陥・多動性障害)の子供は近年増加傾向にあります。
今回は、1歳児のその特徴や治療法について解説していきます。
もくじ
ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは!?
ADHDとは発達障害であり、ダウン症などの先天的な障害とは違います。
大きく違うのは、染色体異常や身体的な異常は無いという事です。
つまり他の健常児とは顔や体、話し方などを見ても違いが無く、障害児だという認識がされづらいのです。
ADHDの子供は近年増加傾向にあります。
ADHDなどの発達障害は3歳頃まで子供が成長しなくては、確定診断を受ける事ができません。
しかし1歳頃には既に子供にはADHDの特徴がでています。
では1歳児のADHDの特徴はどんなものなのでしょうか?
ADHDの1歳児の特徴
座っていられない
まず1つ目に挙げられる特徴は、長時間座っている事ができません。
食事の時などに子供をイスに座らせていてもすぐに立ち上がってしまい、歩き回ったり、床でぐずって泣き出したりしてしまいます。
1歳児ならば健常児でもこのような行動をするでしょうと思うかもしれませんが、ADHDの1歳児と大きく違う事は、お腹が空いていたり、自分の好きな食べ物の場合は喜んで座って食べるという事です。
しかしADHDの1歳児は座っている事自体がストレスを感じてしまうようで、お腹が空いたという食欲よりも、座っているというストレスを回避しようとする欲求のほうが強いのです。
話しかけられても気づかない
ADHDの1歳児は話しかけられていても気づかずにボーっとしてしまう事がよくあります。
たとえ顔を目の前まで近づけられても「話しかけられてる」という自覚が持てないのです。
その子の中では話しかけられた「言葉」がただの「音」に聞こえ気にならないし、頭では別の事を考えているのです。
なので目を合わせようとしても中々目が合いません。
感情のコントロールができない
ADHDの特徴として、感情のコントロールができないという事もあります。
ADHDの1歳児はなんだかよく分からないタイミングで怒りだしたり、親には理解できない理由で泣いているという事がよくあります。
健常児よりもADHDの1歳児は落ち着かせるのに苦労することが多いでしょう。
友達とトラブルを起こしやすい
ADHDの1歳は友達とトラブルを起こしやすいです。
感情の波が激しい為に、友達の事を噛んだり、おもちゃの取り合いをしたりなどが健常児の1歳児よりも多いです。
そしてトラブル中泣き出す事も多く、落ち着くまでに時間がかかってしまいます。
不器用
ADHDの子供は他の子供より不器用な事が多いです。
1歳児ですと、工作が全くできなかったり、発達段階を考慮しても、スプーンを持てるようになるのが遅いという事があります。
個人差はあると思いますが、1歳児で体の発達は他の子よりも早いのにも関わらず、スプーンがなかなか使えないのであればADHDの可能性があります。
ADHDの1歳児の治療法
環境を変える
ADHDを治療する為にはその子が暮らしている生活の場を変えていく必要があります。
生活の場を変えるとは、住む場所を変えるのではなく、今住んでいる生活環境を変えるという事です。
ADHDの子供は言葉ではあまり物事が伝わらない為、絵で伝える事をおススメします。
例えば洗面所では、石鹸の絵や歯ブラシの絵などを描いた紙を貼り付ける事で、そこは何をするところなのか子供にとって分かりやすくするといった事です。
1歳のうちからこのように家に沢山の絵を貼りつけておくと、その子は視覚からの情報が得られやすい為に発達の流れにそって健常児と同じように不自由なく生活ができるようになっていくでしょう。
薬を使う
さすがに1歳児ではまだADHDと断定できないので薬を使う事はないかと思いますが、子供がもう少し大きくなってADHDと確定診断されたならば、薬を使うという選択肢もあります。
薬を使う事で子供は感情がコントロールできるようになり、トラブルを起こしにくくなるので、社会に問題なく溶け込めるようになるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
1歳児でADHDと断定される事はないですが、もし本当にADHDなのであれば1歳の頃から既にADHDの特徴が表れています。
しかし発達障害には様々な種類があり、特徴が当てはまっていても、他の発達障害だという可能性もあります。
詳しくは下の記事をご覧になってみて下さい。↓
特徴に当てはまっていたとしてもやはり1歳ではまだ分からないのでもう少し様子を見つつ、住んでいる家の環境を変えるなどの対策をしてみてはいかがでしょうか?
以上! 保育士の助言でした!
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