皆さんの中には、自閉症を抱えている人には仕事ができないと考えている方もいるかもしれません。
しかし、現在世の中には自閉症を抱えていても仕事をしている人はたくさんいます。
今回は自閉症の方の適職や働き方給料について詳しく解説していきたいと思います。
もくじ
自閉症でも仕事は出来る?
「自閉症でも仕事をできるのか?」という疑問についてです、が結論から言うと余裕で出来ます。
自閉症に限らずどんな発達障害を抱えていたとしても、 様々な職種に就くことが可能です。
ただし、自閉症というのはその特性上コミュニケーション能力が低かったり 、健常者とは違う感覚を持っていたりするので、ある程度できる職種というのは限られてくるのは事実です。
しかし裏を返せば他者とのコミュニケーションを必要としない職種や、感覚過敏、感覚鈍麻が影響を与えない仕事内容であれば問題なく取り掛かれるということです。
特に、自閉症を抱えている方は独特の発想力を持っているケースも多く、職を選べば通常よりも活躍できる可能性も潜んでいます。
つまり条件さえ整えば、自閉症を抱えた方でもその才能を発揮し社会に貢献できますし、金銭的にも生活を安定させることは十分可能だということになります。
重要なのはその人に合った職を探すという事ですね。
自閉症の適職
ではここから、自閉症を抱えている方の適職についていくつか案を挙げて解説していきます。
プログラマー
プログラマーはシステムやソフトウェアを開発していく過程でプログラミングを担当する職種となっています。
IT業界に詳しくない人にとってみれば「なんのこっちゃ」って感じですが、自閉症を抱えている方は自分の興味のある分野に没頭する傾向がありますよね。
そんな中で自分の好きなアプリケーションやゲームの開発に加わりシステムを構築する作業は適職になる可能性も高いです。
専門知識がたくさん必要になるプログラマーですが、プログラミング自体に興味を持つことができれば自閉症の方はものすごいスピードで知識を吸収していくので、その知識を仕事に活かしやすいと言えるでしょう。
デザイナー
デザイナーは元々、独特の感性を持っている人材が重宝されやすい傾向にあります。
なぜかと言うと、普通の人は考えたデザインでは他社との差別化が難しくなりインパクトのあるデザインが生まれにくくなってしまうからです。
自閉症を抱えている方は、健常者にはない考え方や感性を持っているので、普通の人が考えつかないようなデザインを生み出しやすいと言えるでしょう。
そればかりか、現代では自閉症のような発達障害は個性(武器)ともなり得るので、自閉症の人がデザインしたというだけで、それ自体がステータスにもなる可能性があります。
実際に自閉症を抱えた人が描いた絵や小説などは一般人が書いたものよりも有名になりやすいですよね。
穿った見方をすれば「売名がしやすい」というのも自閉症の人がデザイナーになるメリットの一つではないでしょうか?
点検作業
健常者では、すぐに飽きがきて嫌になってしまうような単純作業や点検作業でも、自閉症の人であれば集中して続けられる可能性もあります。
一つの物事に対して没頭してしまうことは必ずしも自閉症の短所とは限りません。
特に仕事においては集中して作業ができる人材を欲しがっている会社がたくさんあります。
そのような会社は人手不足が一番の問題となっていることが多いので、自閉症を持っている方でも喜んで採用する可能性は高いです。
配送作業
配送作業には専門的な知識は全く必要なく、悪く言えばどんな人でもできる仕事と言えるでしょう。
それが例え自閉症を抱えた方でも例外ではなく求人サイトでも大量の募集がかけられているのをよく見かけますね。
自閉症を抱えた人の個性を活かすことは難しいですが、 時間の融通が利きやすいので自分のペースで仕事に取り込むことが出来ます。
配送作業の人材を欲している会社は膨大にあるため、「とりあえずやってみよう!」という挑戦がしやすく、無理そうだったら辞めれば良いだけなので気軽に試すことができるかと思います。
趣味を活かした職種
やはり、自閉症を抱えた人はその人が好きな趣味の延長線上で職を探すのが一番最適なのではないかと思います。
現代は昔とは違い、どんな趣味でも仕事になる時代であり、新しい仕事がどんどんと増えてきていますよね。
そんな中で自閉症を抱えた人は一つの趣味に対してかなりの情熱を注ぐ傾向がありますので、 その知識を生かした職種に就くことは可能だと思いますし、社会的な地位も築ける可能性も溢れているでしょう。
出来ない仕事は?
逆に、「どんな仕事が自閉症を抱えた方には向いていないのか?」という話をしていきます。
自閉症の方が向いていない職種は、コミュニケーション能力を必要とする会社や一つのミスが莫大な影響を与える環境にある職種です。
具体的には接客業や自営業、営業などもそれに含まれるかと思います。
必ずしも自閉症の方が働くのは不可能というわけではありませんが、他の職種に比べたら自閉症の方が抱えている短所を補いにくいというのは事実だと思います。
自閉症の働き方
自閉症の方の働き方で一番上注意しなくてはならないポイントとしては、周りの人の援助が必要だということです。
コミュニケーションが必要としていない職種だとしても、自閉症に対する理解を周りの人がしていなければその人のポテンシャルを生かすことは難しいです。
幸い今の時代は、発達障害を抱えた人をどのように有効活用して会社の成績を上げるかというのが一部トレンドになっていますので、自閉症の方も就職がしやすい環境にあると思います。
その中では、自閉症の人はこういう対応が望ましいという一点張りの知識ではなく、一人一人にあった援助方法や働き方の指導などが実践されていることも多いので、まずはその人に合った働き方をご自身や家族が理解しておくことが重要ですね。
給料は低い?
「自閉症を抱えた方は給料が低いのか?」という話になりますが、結論から言うと残念ながら健常者よりも給料は低い傾向があります。
必ずしも自閉症の方が低賃金で仕事をしているとは限りませんが、その人のスキルを活かしきれていない職種であれば、平均より給料が低いという可能性は高いです。
ただしこれは一般の健常者も同様であり、専門職についていればそれだけ給料が高いケースもありますが、誰でもできる専門知識を必要としない会社であれば給料が低くなるのは当然です。
まだまだ世の中には、残念ながら自閉症が就職に不利になる会社は多いですが、その人の長所を認めて採用してくれる会社も増えていっています。
自閉症を抱えているからといって、 決して健常者よりも不幸だということではないのでその人なりの幸せをみつけて生活することを心掛けていきましょう。
以上、「自閉症の人は仕事が出来るのか?」についてでした。