赤ちゃんの身長を同年代の子供達と比べて「成長が遅い」と感じた事はありませんか?原因は様々ですが、赤ちゃんによっては病気の可能性も考えられます。
もくじ
赤ちゃんの身長が伸びない!
赤ちゃんの身長が伸びない事で悩んでいる保護者の方は私の勤務している保育園でもいらっしゃいます。
母乳やミルクもしっかりと適切な量を与えても身長が伸びなかったり、離乳食に移行してからでも身長が伸びないというケースもあります。
原因を自分で探しても分からないとの事で保育士に相談する方が多いので、私自身も調べてみましたが、どうやら栄養不良以外にも赤ちゃんの身長が伸びない原因となる要素は沢山あるみたいです。
この記事では赤ちゃんの身長が伸びない原因を箇条書きにしているので一緒に見ていきましょう。
成長曲線について
まず、赤ちゃんの成長曲線について話していきます。
赤ちゃんの身長について悩んでいる方はまずこの成長曲線を確認してみる事をおすすめします。
成長曲線とは赤ちゃんの成長を産まれてからどのくらいの月日が経ったのかで身長と体重が一目で分かるグラフです。
この成長曲線から外れていなければ、赤ちゃんの身長が伸びていないとしても、問題はありません。
成長が止まっていたとしても成長曲線の範囲内であれば、そこまで心配する必用は無いという事です。
しかし赤ちゃんの身体的な発達があ止まる事で、成長曲線がズレていってしまう場合には注意が必要です。
成長曲線から外れてしまうと、それだけ赤ちゃんの育児環境に問題があったり、病気の可能性も高まります。
まずはどれだけ発達が遅れているのかを確認してから原因を探るようにしましょう。
身長が伸びない原因
成長曲線を見て赤ちゃんの発達が順調ではないと確認できたら、次は身長の伸びない原因を考えてみましょう。
身長は様々な要因から影響を受けるので、まずは病気と関係の無い原因に絞って当てはまりそうなものは無いか見ていきましょう。
栄養不足
単純に赤ちゃんに適切な量の栄養が渡っていなければ、それだけ身長の伸びない原因になっている可能性は高いです。
ミルクや母乳、離乳食等の量は適切か、成分に問題は無いかを確認してみましょう。
また、与えた量を食べきる場合には、赤ちゃんが欲している量より少ない可能性もありますので、調節しながら少しづつ増やしてみてもいいかもしれません。
体質の関係
赤ちゃんがそもそも身長の伸びにくい体質である可能性もあります。
身長の伸びにくい体質とは赤ちゃんに渡った栄養が身体的な発達に結びつかないという事ですね。
これには遺伝による影響もあり、パパやママが低身長であればそれだけ、赤ちゃんの身長は伸びにくくなります。
もちろん遺伝が反映されない事もありますので、個人差はありますが考えられる原因の一つと言えます。
身長の測り方が違う
身長の測り方が間違えていると、成長曲線のデータからズレて、身長が伸びないと勘違いをしてしまう事もあります。
ささいなミスですが、意外と多い原因です。
身長を測る際には赤ちゃんを仰向けにしてひざを伸ばす事を意識しましょう。
赤ちゃんは体を動かして測りにくいかと思いますので、寝ている際に測った方が正しい身長のデータが得られるかと思います。
病気の可能性は?
上では病気とは関連性の無い、身長の伸びない原因について触れましたが、これから赤ちゃんの身長が伸びない病気について話していきます。
発育不全
赤ちゃんが予定された出産より早くに産まれてしまった場合に多いのが発育不全です。発育不全にかかると3歳になるまでも身長が伸びないという事があるようです。
成長ホルモンの病気
何かの要因によって脳の下垂体に障害があった場合には赤ちゃんの成長ホルモンにも影響が出ている可能性があります。
骨の異常
軟骨に異常が見られた場合には身長が伸びにくいです。骨の異常が見られた赤ちゃんでも身長の伸びやすさは変わりますが、治療は必須となります。
臓器の異常
臓器に異常があると、体内で栄養を正しく搾取する事が出来ない為、低身長になりやすいです。
染色体異常
染色体に異常があると発達が遅れるだけでなく、骨が変形したり、臓器に異常が出たりするので低身長になってしまう可能性は高いです。
低身長の治療はいつから?
低身長の治療についてですが、成長ホルモン分泌不全が判明するのは3歳から4歳なので、診断を受けない限り、治療を受けるのは難しいかと思います。
少し成長曲線からズレているだけでは、「要観察」という対応になります。
子供が3歳まで成長する、または身体的な発達が進み正しい成長曲線に戻るまでは、赤ちゃんの発育を見守る事になります。
検査を行う際には血液検査や尿検査から調べ、甲状腺ホルモンや性ホルモンなどから成長因子の量を測り、診断を受けるという流になるかと思います。
まとめ
赤ちゃんの身長が伸びない原因について話しましたが、多くの子供は病気よりも、単純な栄養不足か、体質による影響から低身長となっています。
しかし、中には病気で低身長と診断を受け、治療を受けながら生活をしている子供も多いです。
赤ちゃんのうちはまだ診断を受けるのは難しいケースもあるので、あまり思いつめずに最適な育児環境で、ミルクや母乳、離乳食を与えましょう。
観察を続ける事で気付いた事があれば自ら行動してお医者さんに相談したり、定期検診時に相談する事が出来るので解決に繋がるかと思います。
以上、保育士の助言でした。