こんにちは、現役保育士です。7ヶ月になってもずりばいを始めない赤ちゃんは発達が遅いのかどうか、気になる方も多いと思います。
今回は7ヶ月児の発達やずりばいの練習方法について説明をしていきます。
7ヶ月の赤ちゃんについて
赤ちゃんは7ヶ月頃になると徐々に寝転がった体制から方向転換が出来るようになります。
うつ伏せの状態からお腹だけ床につけて手足も浮かせる事ができるほど発達が進んだ証拠にもなりますね。
方向転換が自分の意思で出来るようになると、今まで以上に赤ちゃんの行きたい方向、興味を持つ物が保護者にとっても分かりやすくなります。
赤ちゃんとのコミュニケーション手段がどんどん広がっていくので子育てがとっても楽しいい時期です。
ずりばいとは
赤ちゃんが寝ころんだ体制から方向転換出来るようになると、次第に手や足を使って後ろに下がるような動作をする事があります。
始めのうちは後ろにしか進むことは出来ないようですが、体を動かしながら筋力がついて慣れてくると徐々に前にも進む事が出来るようになります。
ハイハイとは違い、お腹を支えて浮かす事は出来ないこの状態を一般的に「ずりばい」と言います。
ずりばいが出来るようになる事で、より赤ちゃんの好奇心も高まり、自発的に行動を起こす事が増えてきます。
つまり、ただ生活をしているだけで今まで以上に身体的な発達が進むという事です。
出来る事がどんどん増えてくるのもこの時期からですね。
今後ハイハイやつかまり立ちへと繋げていく為にも沢山ずりばいをさせて遊ばせて下さい。
早い?遅い?
ずりばいは赤ちゃんの成長の一つの目安として見る事が多いのですが、ずりばいが出来るようになる時期には個人差があります。
生後7ヶ月頃に出来るようになる赤ちゃんは多いようですが、中には8ヶ月、9ヶ月になってもまだ寝返りしか出来ないという赤ちゃんもいるようです。
あまりにも子供の発達の遅れが目立つと発達障害などの可能性も見えてくるので、パパやママにとってみれば、早く赤ちゃんがずりばいをしている姿を見て安心したいと考えるのも当然かと思います。
発達の遅れについて
7ヶ月を過ぎてもずりばいを始めないと、赤ちゃんが平均より発達が遅れているという事になりますが、あまり心配しすぎる必要はありません。
発達の遅れ=発達障害という事ではないのでもう少し様子を見ながら子育てを続けて下さい。
赤ちゃんの持っている気質や過ごす生活環境によって発達スピードは大きく変わってきます。
はっきり言って運みたいなものですし、この段階での発達の遅れは今後の成長に影響を与えるという事も少ないです。
ただ、あまりにも平均より発達スピードが遅い場合には注意した方が良い場面もあるので、関心が無さすぎるのも問題と言えます。
【8ヶ月の赤ちゃんがハイハイしない!】小児科に相談した方が良い? の記事はこちら
少しでも発達のスピードを上げたいと思うのであれば、ずりばいの練習をしてみても良いかと思います。
ただ一つ注意してもらいたいのが、ずりばいの練習は絶対に強制させるべきではないという事を覚えておいてください。
ずりばいに限らず、ハイハイや捕まり立ちなども赤ちゃんがイヤイヤやっているのであれば、成長に悪影響となってしまう可能性もあります。
絶対にずりばいに対して赤ちゃんがネガティブなマイナスイメージを持たせないよう配慮してください。
あくまでも赤ちゃんが自発的にずりばいを始めるよう促すというイメージを持つ事が重要です。
ずりばいの練習法
ずりばいの練習方法としてまず、赤ちゃんに「移動したい」という気持ちを持たせる事から始まります。
赤ちゃんが自分自身で「あっちに行きたい」と感じさせる事で自発的な行動になるので、感覚を掴みやすいだけでなく、成功体験として記憶にも残りやすいです。
具体的にどうすれば良いのかと言うと、ちょっといじわるのようですが、お気に入りのおもちゃなどを手の届かない所に置きます。
ここでポイントなのですが、届くか届かないかギリギリの所に置く事が重要です。
あまり遠くにおもちゃを置くと「動きたい」という欲求の刺激に結びつかないので、保護者の方が調節してあげましょう。
次に赤ちゃんがうつ伏せになった状態で届かないおもちゃに興味を示している事を確認したら足の裏を押してあげます。
赤ちゃんが自分で蹴っていると勘違いしてしまうくらいの強さで構わないので、足の裏で蹴るという感覚を掴ませましょう。
おもちゃに手が届いたらそのおもちゃで遊ばせてあげるのを忘れずに!
成功したからといって、すぐにまた手の届かない場所におもちゃを置いて練習をさせると、成功体験として記憶には残りません。
赤ちゃんの感情を読み取り、「おもちゃが届かない!」から「足で蹴れば届くんだ!」と実感させるように一連の流れを繰り返しましょう。
まとめ
いかがでしたか?生後7ヶ月を過ぎてもずりばいを始めないと、赤ちゃんの成長の遅れを感じるかもしれませんが、この段階ではまだ心配するだけ無駄とも言えますね。
今後、ハイハイやつかまり立ちにも移行しないようでしたら、発達障害の可能性も少し疑う必要も出てくるかもしれませんが、まだまだ先の話です。
どっちみちこの年齢では診断結果はまず出ないのですから、気にしないで最適な子育て環境を準備してあげる事が重要だと思います。
またどうしても気になるのであれば、ずりばいの練習をしてみるのも良いかもしれません。
ただ、保護者は赤ちゃんが自発的に動きたいと思わせるよう、促すのみで決して体を掴んで強制はさせないよう注意してください。
以上、保育士の助言でした。